『リメンバー・ミー』

『リメンバー・ミー』

残暑のはずが、毎日夏日で「秋が来たのではない、猛暑が終わって夏が始まってしまった」そんな天気ですっかり夏バテ気味です。暑さ寒さも彼岸までと言いますが、これはもう現実には即していない言葉に思えてしまいますね。

ところでこの「彼岸」は日本だけのもので、仏教圏でもインドや中国にはないらしく、元はもっと土俗的な死者への感謝の日だったのではないかと考えられているそうです。

しかしそれと同じ様な行事は世界各地にあります。その中で特に有名なのが明るいマリーゴールドの花でいっぱいで死者と語り合う、メキシコの『死者の日』ではないでしょうか?

その独特の明るく楽しい雰囲気を映像化したのが、ピクサースタジオ制作のアニメーション映画『リメンバー・ミー(原題はcoco)』です。今日はこの映画をさっと紹介してみましょう。

マリーゴールドの花の橋の向こう側、金色に囲まれた美しいテーマパークの様な死者の国の景色は、私達日本人がイメージもしたことがないような、綺羅びやかで楽しい世界。

そこに迷い込んでしまったミュージシャン志望の少年ミゲルは生者の国に戻るため、そこで知り合った骸骨のヘクターとともに音楽コンテストの優勝を目指し冒険を繰り広げると言う作品です。

この作品はディズニープラスでのみ配信中なのですが、私は吹き替えではなく字幕で見るのをお勧めします。ミュージカル仕立ての作品なので、吹き替えされていないオリジナルの楽曲を楽しんでほしいと言うのがその理由です。第90回アカデミー賞では主題歌賞も受賞しています。ゆっくり音楽を聞きながら楽しめるので、秋の夜長に楽しむにはもってこいです。

ミゲルは音楽活動を家族に肯定的にとられていません。

メキシコの伝統的な社会においても、子は親の仕事を継ぐもので、ミゲルもまた家業の靴作りを継ぐ事を期待されています。それによって夢が閉ざされているミゲルですが、しかしこの映画では家族との対立のみが描かれるのでありません。その逆に、ミゲルが保守的な家族を打ち倒すと言うだけの物語でもないのです。

ミゲルは冒険の中「なぜ家族が大切なのか」について深く考える必要に迫られます。死者(つまりかつて家族であった存在)を通して、家族との繋がりとはなんであるのかを再考する。誰かが誰かの気持を無為にする事のない、現代的でやや生真面目なところもある作品だと感じられます。

最後にいくつか現実の『死者の日』の写真も紹介します。

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